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スタッフのモチベーションアップ

成功事例集

曖昧な指示は出さない

今はクリニックも競争が激しい時代ですので、休日には多くの経営セミナーが開催されています。

それに参加した院長は「よし!これと、これをうちのクリニックでもやろう!」と、モチベーション高く、翌日、出勤します。

そこでスタッフに「今後、うちのクリニックで〇〇をやるから!」と、伝えます。

そして、それをスタッフが戸惑いや冷めた表情で聞いている・・・
多くのクリニックで、よくある光景です。

こういう事が起こる根本的な原因は、院長が何かの取組みを提案する際、具体的に「誰が」「何を」「いつ」「どんな形で」を伝えない事にあります。

こういう状態で始まった取組みは、定着しないどころか、始まる可能性も低いです。

どのような取組みであっても、実施する際には「誰が」「何を」「いつ」「どんな形で」などの詳細を明確にして下さい。

個人面談を実施する

多くのクリニックでは、スタッフと2回しか個人面談を実施しません。

1回目は「入社面接」。
そして2回目は、ある日スタッフから「先生、ちょっとお話が・・・」と退職の話が出た時です。

これまで多くのスタッフと話をしてきて感じるのは、突然クリニックや院長に対して嫌悪感を抱き、退職していくのではなく、最初は「ちょっとどうかな・・・」という疑問から次第に不安を募らせ、不満が爆発し、退職していくという流れが多いという事です。

よってスタッフの退職を防ぐためには「ちょっとどうかな・・・」というステージで解決、緩和する必要があるという事です。そのために有効な方法が個人面談です。

個人面談の実施方法は拙著「クリニックマネジメント」に詳しく書いてありますので、そちらをお読み頂ければと思いますが、簡潔にお伝えすると、

1.「時間があったらやろう」ではなく、日時を予め確定させ、その旨をスタッフにも伝えること
2.なぜ個人面談を実施するのか、目的を明確に伝えること
3.「スタッフの話を聴く」という事に重点を置くこと。決して院長が喋り過ぎないこと

これらが大きなポイントです。

スタッフが持つ2種類の財布

スタッフは「2種類の財布」を持っています。
ひとつは「物理的財布」です。これは給与の事を指します。

平均を大きく下回る給与だったり、本来発生すべき残業代がついてなかったりすると、スタッフはモチベーションが下がります。よって、お金はモチベーションになります。

では、高い給与であればそれでスタッフが満足するかと言うと、決してそんな事はありません。なぜならスタッフはもうひとつの財布である「心理的財布」を持っているからです。

心理的財布とは「私はここに居て良いんだ」「私はこの職場に必要とされているんだ」という感情が湧いて来れば来るほど、次第に貯まっていきます。

その感情を起こす事が出来る簡単な方法が「ありがとう運動」の実施です。

「スタッフにありがとうと言いましょう」などと、とても当たり前の事が書かれているようですが、院長の想像以上に、院長はスタッフに感謝の気持ちを伝えていませんし、スタッフは院長からの感謝の気持ちを欲しています。

今日、院長先生はスタッフに何回「ありがとう」を伝えましたか?

物理的財布と心理的財布、どちらが欠けてもスタッフのモチベーションは上がる事はありません。どちらも満たしてあげる事が大切なのです。

スタッフの心を最も動かすものとは?

スタッフのモチベーションを上げる最大にして不可欠な取組み、それは「院長が今後の当院の目指すべき方向性を伝えること」です。

多くの院長はこれまで勤務医として、患者の疾患に重点的に向き合えば良かったのかも知れませんが、独立開業した時点で経営者になるという事です。

経営者の言葉が最もスタッフを動かすので、経営者に伝える力があるかどうかは、スタッフがモチベーションを上げる上では必須です。換言すれば伝えられない院長の下で働くスタッフのモチベーションを上げるのは困難であるという事です。

院長が今、どんな事を考えて、これからどんな医院を創っていきたいのかを、ぜひ院長自身の言葉で、スタッフにどんどん伝えて下さい。

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